コラム

脳

ゆっくり明瞭に話すと記憶に残る

Posted on 2018.11.7

全く記憶に残らない授業、眠くなる講演、退屈で気が散ってしまう人の話がある一方で、心に残る話や講演もあります。なぜこのような差が生じるのでしょうか?

米国テキサス大学の研究によると、「話し方」が、聞き手の記憶に残るか残らないかの決め手になっているそうです。この研究では、被験者60名に、72の文章をゆっくりとはっきり明瞭な口調と、早口でカジュアルな口調で聞かせて、どちらの口調の方がより正しく記憶されているかについて比較しました。

その結果、ゆっくりとして明瞭な口調の方が、聞き手により正しく記憶されることが明らかになりました。

この結果の背景について研究者は、早口で聞き取りにくい口調の場合、何を話しているかを理解しようとする作業に脳を費やしてしまうために、記憶の統合に必要な脳のリソースが少なくなってしまい、記憶に留まりにくく、明瞭でゆっくりとした口調であれば、話を理解するための解析作業は必要なく、より効率的に記憶の統合に集中して脳を機能させることができるためではないかと分析しています。

この研究成果は、2018年11月に開催された第176回米国音響学会、カナダ音響協会で発表されました。

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Profile

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健美塾リーダー
宇山 恵子(うやま けいこ)

医療美容ジャーナリスト
オールアバウトアンチエイジングガイド

東京医科歯科大学特任講師。大学卒業後、新聞社、広告会社で医療・美容・ダイエットなどの取材を担当。海外アンチエイジング情報の取材・原稿執筆が得意。老人介護の現場で書道講師としても活躍中。2018年現代書作家協会展臨書部門「大賞」受賞。王義之、空海、橘逸勢などの臨書を中心に作品制作を行う。