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短期の急激なダイエットの方が肥満を改善

Posted on 2014.10.18

ゆっくりダイエットをした方が成功し、リバウンドもしないという定説がありますが、オーストラリア・メルボルン大学の研究がそれをくつがえし、肥満者の場 合、厳しいカロリー制限をして短期間で痩せたほうが、ダイエットに成功しやすく、リバウンドしにくいという研究結果を2014年10月の『 The Lancet Diabetes & Endocrinology』で発表しました。

これはメルボルン市民病院に通院するBMI が30~45の肥満患者204人(男性51人、女性153人)を対象に行った調査結果によるもの。実験では被験者を、1日450キロカロリー~800キロ カロリーという低カロリー食を12週間続ける「急速減量グループ」と、今の摂取カロリーから500キロカロリー減らす食事を36週間続けるという「低速減 量グループ」に分けました。それそれの目標は共に「現在の体重の12.5%減量」に設定しました。

その結果、期間内に目標の減量に成功した人は、「急速減量グループ」では全参加者の81%に達したのに対し、「低速減量グループ」では50%しか成功できませんでした。

さらに3年後の被験者たちのリバウンドのようすを調べてみると、「急速減量グループ」の70.5%、「低速減量グループ」の71.2%がリバウンドしていたことが明らかになりました。

せっかく減量したのに、結局、両グループとも3年後にはリバウンドしてしまったのですね…これが一番の「衝撃的な真実」かも!

こ の結果について研究者らは、最初に極端なカロリー制限をして短期間で痩せたほうが、ブドウ糖の摂取量が減り、「ケトーシス」、つまりブドウ糖の不足を補う ために、体内の脂肪を肝臓で燃焼してエネルギーに換えようと体が働き出すために、体重が減少しやすく、ダイエットに成功するのではないかと分析していま す。

"The effect of rate of weight loss on long-term weight management: a randomised controlled trial." The Lancet Diabetes & Endocrinology, Early Online Publication, 16 October 2014 doi:10.1016/S2213-8587(14)70200-1

【参考までに…】
ち なみに「ケトーシス」とは、血液中のケトン体の量が多い状態をさします。そしてさらに、「ケトン体」は、脂肪が体内で燃焼されるときの「燃えかす」のよう なもので、脂肪を肝臓で分解するときに作られ、血液中に放出される代謝物質。ケトン体は酸性なので、増えると血液も酸性になり、体調不良や病気の原因にな ります。ケトン体が増えると、腹痛、頭痛、食欲不振、こちの乾き、頻尿、吐き気などの症状が出て、「酸血症」になることがあります。

糖尿病の患者さんは、本来のエネルギー源であるブドウ糖をうまく代謝(利用)できないために、脂肪を燃焼させているため、ケトン体の量が多くなりがちです。

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Profile

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健美塾リーダー
宇山 恵子(うやま けいこ)

医療美容ジャーナリスト
オールアバウトアンチエイジングガイド

東京医科歯科大学特任講師。大学卒業後、新聞社、広告会社で医療・美容・ダイエットなどの取材を担当。海外アンチエイジング情報の取材・原稿執筆が得意。老人介護の現場で書道講師としても活躍中。2018年現代書作家協会展臨書部門「大賞」受賞。王義之、空海、橘逸勢などの臨書を中心に作品制作を行う。