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頭の良い人は長生き?共通の遺伝子を発見

Posted on 2017.11.29

米国ニューヨークのファインスタイン医学研究所の研究で、全般的な認知能力の高さ、IQの高さ、教育レベルの高さを持つ人、いわゆる高い認知能力を持つ人に共通する遺伝的な素因は、長寿の人が持つ遺伝的素因と重複していることなどが明らかになり、2017年11月の「Cell Report」オンライン版で報告されました。

これはファインスタイン医学研究所のLencz教授が率いる65人の研究者チームが、神経心理学的検査によって脳機能を測定した10万人のゲノム解析の結果を、
脳が知識をどのように獲得するかを調べるために行った「最高レベルの教育達成度を持つ人」を対象とした30万人のゲノム解析結果と比較しました。

その結果、
ヒトの一般的な認知能力に関連する数十の新しい遺伝子変異を発見しました。さらに認知能力をプロファイリングしていくと、認知能力と寿命との遺伝的重複を発見しました。つまり、IQ、認知機能、教育レベルが高いなどの高次認知能力に対する遺伝的素因があると、より寿命が長いことが発見されました。また認知能力と自己免疫疾患のリスクとの間の新たな遺伝的重複も同定されました。

これについて研究者は、ヒトの遺伝子が認知能力にどのような影響を及ぼすか、さらには認知能力と寿命の関係や、かかりやすい病気などとの関係を調べることで、アルツハイマー病、統合失調症、注意欠陥多動性障害などの脳の機能障害に対する新しい治療法の開発につながる可能性があることを示唆しています。

Max Lam et al. Large-Scale Cognitive GWAS Meta-Analysis Reveals Tissue-Specific Neural Expression and Potential Nootropic Drug Targets. Cell Reports, 2017

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Profile

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健美塾リーダー
宇山 恵子(うやま けいこ)

京都府立医科大学特任教授、東京医科歯科大学非常勤講師。大学卒業後、新聞社、広告会社で医療・美容・ダイエットなどの取材を担当。英語とフランス語を生かし、海外アンチエイジング情報の翻訳、取材も行う。現在は医療・美容ジャーナリスト、ヨガインストラクター、書道講師、メノポーズカウンセラーの視点からもアンチエイジング情報を発信中。