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休憩は仕事の効率を上げる

心理脳

Posted on 2021.9.13

米国ノースカロライナ大学の研究で、仕事中に疲れを感じたら、5分程度の休憩を自由に取ると、疲れが解消され、仕事の効率も改善することが明らかになり、2021年3月の『Journal of Applied Psychology』に研究成果が報告されました。この研究は、米国人98人と、韓国人222人を対象に行われたもので、5~10日間連続して、朝、昼、夜の2~3回、回答したアンケートの結果を分析したもの。 アンケートの質問項目は各研究参加者の睡眠の質、倦怠感のレベル、仕事への関与とその日の職場での出来事に関するデータを収集することを目的としました。研究者は統計ツールを使用して調査データを分析し、睡眠の質、倦怠感、作業行動、さまざまなタイプの短い休憩時間(マイクロブレイク)の日々の変動を調べました。結果は単純明快で、短い休憩を取ることは労働者のエネルギーレベルを維持するのを助け、仕事によりよく従事するための手助けになっていることがわかりました。さらに研究者たちは、雇用主が労働者の健康と幸福に気づかうのであれば、短い休憩時間を自由に取れる職場環境を整えるべきで、それが最終的には雇用主と従業員の両方にとって利益になると述べています。

【出典】Sooyeol Kim, Seonghee Cho, YoungAh Park. Daily microbreaks in a self-regulatory resources lens: Perceived health climate as a contextual moderator via microbreak autonomy.. Journal of Applied Psychology, 2021; DOI: 10.1037/apl0000891