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【ビューティー】美容整形後に失望させないために~術後予測3D画像ソフトが開発された

美容

Posted on 2011.2.8

seikei美容整形医を訪れる外来患者の多くは、理想の体型やあこがれのセレブのような美貌に変身することを期待しているのではないでしょうか。大抵の場合は、クリ ニックにある他人の施術事例写真のサンプルを見て、それをサンプルにして自分の術後を想像し、思い切って脂肪吸引や豊胸、ヒップアップなどの手術を受ける ことになります。
しかしながらサンプルはあくまで他人のものであり、自分がどうなるか思い描いた「非現実的な理想の術後予想」をベースに考えている場合も多く、願望と違う現実の結果に失望してしまうことも少なくないようです。
ACM Transactions on Graphics 2011年1月号に発表されたイスラエル・テルアビブ大学のAlex Bronstein博士らが開発したソフトによって、自分の術後予想が、より正確に3D画像で確認することが可能になったことで、期待と現実の齟齬も少な くなりそうです。
博士らが開発したソフトは、柔らかい対象物の変形予測をするという非常に困難な数学的問題をコンピュータ上でモデル化し、シミュレーションするもの。さらに実際の手術前後の美容整形に関わるデータを基に、患者の施術後の結果を現実に近い3D画像で見せるというものです。
博士らは国際的に著名な多くの美容整形外科医の協力を得て、彼らの施術に関連するインタビュ-と、彼らのこれまでに蓄積した患者の年齢、組織のタイプ別な ど、様々な要因別に多量の施術前後の画像データをコンピュータに取り込むことで、この3D画像ソフトが開発されたということです。博士らは3Dビデオカメ ラが普及すれば、さらに今後は正確な予測ソフトが開発可能となることが期待でき、また減量プログラムなどでも自分の痩せたあとの予想画像を見ることも、こ のソフトで可能になるとしています。