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【メディカル】外科的な医療によるアンチエイジングを実践する人には抵抗を感じる人が多い!カナダでの研究

美容

Posted on 2011.9.9

wakadukuriカナダ・トロント大学のAlison Chasteen准教授らが、Journal of Gerontology: Psychological Sciences 2011年7月11日オンライン版に発表した研究で、ボトックス注射や美容整形外科手術などのような、より侵襲的なアンチエイジング法 を取り入れている人は、よりマイルドな手法である、クリームや日光を避けることなどで、肌の老化を防ごうとしている人よりも、否定的に見られていることが 明らかになりました。
准教授らは年齢よりも若く見られたいために使用される方法に対する人々の心理を、2つの調査を実施して分析しました。 1つ目の調査では122人の青年(平均年齢19歳)と123人の高齢者(平均年齢70歳)に対して、50歳の中年と60-70歳の前期高齢者がアンチエイ ジングのために、それぞれクリームを使っている場合と、ボトックスをしている場合に、彼らに対してどのような印象を持つかが調べられました。
調査の結果、青年よりも高齢者のほうがアンチエイジングに対して、手法を問わず好意的であり、青年も高齢者もボトックス注射よりも、マイルドな手法のクリー ム使用の方に好感を持ち、また50歳がアンチエイジング方を取り入れていることを、より典型的な世代と感じていることがわかりました。
2つ目の調査では51人の青年(平均年齢19歳)と49人の高齢者(平均年齢70歳)に、40代と60代が、①日光を避ける、②美顔クリームを使う、③ボトッ クス注射、④額リフト手術、以上4つの方法のいずれかを行っているプロフィールを読ませて、どのような印象を抱くか回答させました。
その結果、全般的には最初の結果と同じでしたが、青年のほうが高齢者よりも①や②に関しても否定的な印象を抱き、高齢者よりも中年のほうが、よりアンチエイジングすることに対して否定的に見られていることもわかりました。
こうした結果から准教授は、美顔アンチエイジング産業の拡大と社会全体に「より若く見えることを目指す」という風潮があるにもかかわらず、年齢に抗して若返りの美顔テクニックを使っていることには、当事者以外の評価では否定的に見られる傾向があるとしています。