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プチ断食で痩せないのは内臓脂肪が原因

美容肥満食

Posted on 2021.8.21

カロリー制限やプチ断食をしてもなかなか痩せないのは、内臓脂肪に原因があるようです。これはオーストラリア・シドニー大学のマウスの研究結果によるもので、2021年3月の『Cell Reports』に掲載されました。この研究では2日おきの断続的な断食をさせたマウスの実験結果を分析したもの。 研究チームは、「プロテオミクス」と呼ばれる手法で脂肪沈着物を構成する8500以上のタンパク質を調べ、断続的断食中に発生した変化を調べました。その結果、7日のうち2日の断食を行ったマウスの腹部の内臓脂肪では、脂肪の分解が減り、内臓脂肪を貯蔵するように切り替わっていることがわかりました。今回の研究はマウスを用いたものであり、その結果がヒトにそのまま当てはめられるわけではありませんが、過去の研究には断食の刺激によって内臓脂肪と皮下脂肪がエネルギーを脂肪として貯蔵する能力を高め次の絶食期間の前に脂肪貯蔵を急速に再構築する可能性が高いという兆候もありました。 そのためヒトにおいても繰り返される絶食に適応し。内臓脂肪がエネルギー貯蔵を促進していく可能性を示唆しています。
【出典】Dylan J. Harney, Michelle Cielesh, Renee Chu, Kristen C. Cooke, David E. James, Jacqueline Stöckli, Mark Larance. Proteomics analysis of adipose depots after intermittent fasting reveals visceral fat preservation mechanisms. Cell Reports, 2021; 34 (9): 108804 DOI: 10.1016/j.celrep.2021.108804