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【食】低カロリーのダイエット・ソーダ飲料が血管イベントリスクを高める可能性!

Posted on 2011.2.14

soda米国・ロサンゼルス市で2月9日から11日まで開催されたAmerican Stroke Association's International Stroke Conference 2011でUniversity of Miami Miller School of MedicineのHannah Gardener博士が発表した研究で、健康のために糖分摂取を少なくする目的で代替甘味料を使用したダイエット・ソーダ飲料を飲んでいる人は、ソーダ飲 料を飲まない人に比べて血管イベントリスク(脳卒中、心臓血管障害など)が高くなっていることが明らかになりました。
博士らはニューヨーク のコロンビア大学とUniversity of Miami Miller School of Medicineが共同で、1993年から実施している脳卒中の発症に関する疫学調査のデータを分析しました。調査対象者は開始時点で40歳以上(平均 69歳)の3298人で、女性が63%、白人21%、黒人24%、ヒスパニック53%の割合で2001年まで継続して収集されました。
ダイ エット・ソーダに関しては上記データのうち、2564人が対象となった調査を分析したもので、平均9.3年の調査期間中、対象者の559人が血管イベント (虚血性、出血性卒中など)を発症しており、発症者の年齢、性別、人種、喫煙習慣、アルコール消費、運動、一日の平均カロリー摂取量などの発症リスクと関 連する要因を取り除いた上でダイエット・ソーダを毎日飲むと答えた人の血管イベントリスクがソーダ飲料を飲まない人に比べて61%も高くなっていることが わかりました。
さらに博士が発症者のメタボリックシンドローム、末梢血管疾患、心疾患の既往歴などの要因を取り除いてデータを分析しても、ダイエット・ソーダ飲用者のリスクは48%も高いことが明らかになりました。
博士はこの結果から、糖分の過剰摂取によるマイナスの影響を避けるために砂糖や果糖の多い飲料を避けて、代替飲料として砂糖不使用のダイエット・ソーダを選ぶことが、健康上適切な選択ではない可能性が高いとしています。