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【食】ファースト・フードはコーヒーと一緒には食べないほうが体によい!

Posted on 2011.4.4

カナダ・オンタリオ州ゲルフ(Guelph)大学のLindsay Robinson教授らがJournal of Nutrition 2011年4月1日号に発表した研究で、脂肪分の多い食べ物をカフェインを含んだコーヒーと一緒に摂取すると、言い換えれば脂っこいファースト・フードなどをコーヒーで飲み下すような食べ方をすると、血糖値が上がりすぎて健康のためには好ましくないことが明らかになりました。
教授らは脂質を摂取することで、インスリン抵抗性が誘発することと、カフェインがインスリン抵抗性を誘発することの各々については、これまで知られていましたが、同時に摂取して一緒になった場合にどうなるのかについての研究がなかったことから実験を行いました。
実験は若く健康な男性被験者10人に、まずはじめに実験用に特別に用意した脂質の入った飲料を体重1kgあたり1g(例えば体重60kgであれば60gの脂質を含むように)になる量で経口摂取させ、5時間後に体重1kgあたり5mgのカフェインの量になる分のコーヒーを飲ませ、さらにコーヒーの1時間後に砂糖の入った飲料を飲ませました。
cafe砂糖の入った飲料を飲んだ1時間後の被験者の血糖値は、脂質の飲料とカフェイン入りのコーヒーのどちらも摂取しない場合と比べて65%も高くなっていました。これは脂質の飲料だけ摂取したときにはどちらも摂取しないときに比べて血糖値が32%上昇したことと比較して約2倍の血糖値の上昇率でした。
教授はこの結果は代謝疾患と2型糖尿病のリスクを持つ人にとっては特に重要な意味を持つものであり、2型糖尿病の人やそのリスクのある人は糖耐性を改善するために、カフェインの入っていないコーヒーを飲むべきであるとしています。