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【食】ビタミンD不足は心臓病リスクを増加させ短命になりやすい!

Posted on 2012.10.4

HBR0439デンマーク・コペンハーゲン大学Peter Brøndum-Jacobsen博士らがArteriosclerosis, Thrombosis and Vascular Biology 2012年8月30日オンライン版に発表した研究で、ビタミンDが不足している人は心臓病リスクが高く短命になる可能性も高いことが明らかになりました。
ビタミンDの不足が骨粗しょう症やくる病など骨の健康にマイナスの影響を与えることはよく知られていますが、その他にも健康面でマイナスの影響を及ぼす可能性についてこれまでも指摘されてきました。
博士らは1981-83年にかけて10.170人のデンマーク人男女を対象に長期間にわたって得られたデータをもとに健康状態とビタミンDとの関係を分析しました。被験者は調査開始時点で血液サンプルを採取されビタミンDの血中レベルが測定されていました。
調査開始から29年の間に調査対象者中3.100人が虚血性心疾患を発症し、6.747人が死亡していました。
データを分析した結果、ビタミンDの水準が適正レベルだった人に比べて不足レベルだった人たちは虚血性心疾患リスクが40%、心筋梗塞リスクで64%高まっており、また早死にするリスクも57%増加、とりわけ心臓疾患による死亡リスクは81%も高いことが明らかになりました。
博士らはビタミンDの水準を適正に保つ最も安価で最も簡便な方法は適度な日光を浴びることであり、こうしたことを心がけるだけで心疾患リスクも低下することを知ってほしいとしています。