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人工甘味料入りドリンクで中高年のうつ病リスクが高まる

Posted on 2013.1.17


 

甘い飲料や人口甘味料のダイエット・ドリンクはうつ病リスクを高める可能性!

低カロリー、0カロリーをセールスポイントにして売り上げが拡大しつつあるダイエット飲料は、多くの場合砂糖や果糖を使用せず人口甘味料を使用することで清涼飲料としての美味しさとダイエット目的という相反する課題を克服し商品価値を高めていますが、アメリカ国立衛生研究所のHonglei Chen博士らが米国カリフォルニア州サンディエゴで2013年3月16-23日に開催されるAmerican Academy of Neurology 第65回大会で発表する予定の研究で、中高年のダイエット飲料の消費とうつ病リスクの増加には相関性があることが明らかになりました。

博士らは1995-96年にかけて当時50-71歳の中高年263.925人から得られたソーダ、紅茶、フルーツパンチ、コーヒーの消費状況データと10年後調査した彼らの健康状態のデータを分析しました。

その結果、調査対象者から10年間にうつ病と診断された人が11.311人で、甘い飲料の消費とうつ病の発症には相関が見出され、特にダイエット・ソーダの消費に関して、毎日4杯または4缶以上飲んでいた人は飲んでいない人に比べうつ病発症リスクが30%高く、またフルーツパンチ4杯、4缶以上飲んでいた人は甘い飲料を飲まない人に比べ38%もうつ病の発症リスクが高いことがわかりました。

一方コーヒーを4杯以上飲んでいた人はコーヒーを飲まない人に比べうつ病リスクが10%低いことも明らかになりました。

さらに詳しく調べた結果、ダイエット飲料の常飲は通常の飲料よりもソーダであれ、パンチであれ、アイスティーであれうつ病リスクを高めていました。この結果から博士らは砂糖、果糖の飲料や甘いダイエット・ドリンクを止めてブラッック・コーヒーを飲むことがうつ病リスクを低下させる可能性が高いので生活習慣を見直してほしいとしています。

American Academy of Neurology 第65回大会
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この研究ではアスパルテームなどの人工甘味料入りのドリンクがうつ病リスクと関係しているのではないかと推察しています。


逆に、コーヒーを1日4カップ以上飲む人は、うつ病になるリスクが17%低下していました。

皆さんも、アスパルテームの過剰摂取に注意すべく、ドリンクや、サプリ、食品など裏返して成分表示を確認してみてください。

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アスパルテームは、脳内でのドーパミンの産生を低下させて、パーキンソン病などの発症にも関係しているのではないかと一部の研究者の間で言われています。アメリカの某有名俳優も、パーキンソン病を発症する前に、ダイエット系のソーダを飲んでいたと言われていますが、因果関係ははっきりしていません。