コラムColumn

大豆から得られるペプチドに抗がん作用が発見された!

Posted on 2013.3.30




米国・アーカンソー大学の研究チームがFood Research International 1月号に発表した研究で、大豆粕(大豆ミール)から得られたペプチドに抗がん作用があることが明らかになりました。
 
大豆油をしぼった後の大豆粕には40%以上タンパク質が含まれており、またオメガ9不飽和脂肪酸も豊富に含んでいる高栄養の粉末で、家畜のエサとして欠かせないものです。
 
わが国では一部醤油の原料としても利用されているようです。
 
研究チームはこの高栄養の大豆粕から得られたペプチド(アミノ酸の結合がタンパク質よりも少ないもの)と、さまざまなタイプの人間のがん細胞との間の生物活性を詳しく分析しました。
 
その結果、ある種のペプチドが、がん細胞の成長を抑制することを発見しました。
 
ヒト細胞株を使用した実験の結果、結腸がん細胞に関しては73%、肝臓がん細胞では70%、肺がん細胞でも68%がん細胞の成長を抑制していました。
 
研究チームはこの結果から、上記のようないくつかのタイプのがんの成長を抑制することの助けとなる大豆抽出成分で作られた栄養補助食品を、将来的には生み出せるのではないかとしています。

Food Research International 1月号