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睡眠の質を下げる食事とは?

Posted on 2016.1.17

phm21_0333-s米国コロンビア大学の研究によると、糖質と飽和脂肪酸が多く、食物繊維が少ない食事、たとえばハンバーガーセット、カツ丼、天丼、ラーメン…など、野菜が少 なくご飯や麺が多い食事を食べると、睡眠の質が悪くなることが明らかになり、2016年1月の『Journal of Clinical Sleep Medicine』で発表されました。
これは、平均年齢35歳の男性13人、女性13人に決められた食事を摂ってもらい、食事を食べた夜の睡眠の質について分析した結果によるもの。
その結果、食物繊維の摂取量が少なく、不飽和脂肪酸と糖質の摂取量が多い食事の後の睡眠は、脳波にゆるやかな波があらわれる深い眠りの状態を差す「徐波睡眠の時間が短く、ぐっすり眠れていないことが明らかになりました。
睡 眠の質が、高血圧・糖尿病・心血管疾患などの慢性病に影響することが指摘されていることから考えると、睡眠の質を下げる可能性がある糖質や飽和脂肪酸が多 い食事を見直すことで、生活習慣病の予防や治療に良い結果をもたらす可能性があることを指摘しています。今後は、なぜ食物繊維が少なく、糖質と飽和脂肪酸 が多い食事を食べると、眠りが浅くなるかについて、研究を進めて行くそうです。
Fiber and saturated fat are associated with sleep arousals and slow wave sleep. J Clin Sleep Med, 2016