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【メディカル】母性ホルモン・オキシトシンは男親の父親らしさにも関連!

教育、子育て

Posted on 2010.9.1

ikuji米国・コネチカット州ニューヘイブン・イェール大学のJames F. Leckman教授らがBiological Psychiatry 8月15日号に発表した研究で、オキシトシンは母親の母性行動だけでなく父親の父性行動にも影響し、またカップルのオキシトシン濃 度が違わないことが、明らかになりました。
教授らは、80組160人の初めての子供を授かったばかりのカップルを対象に、生後6週間後と 6ヶ月後の2回、彼らの血中オキシトシン濃度と、養育行動の観察記録を行い分析しました。その結果、調査した2度とも父親のオキシトシンレベルが、出産と 授乳によって刺激を受けている母親と違いがないことがわかり、父親のオキシトシンは、様々な父親的養育行動による刺激で放出されている可能性が大であるこ とが明らかになりました。
さらに、オキシトシンレベルと養育行動には相互作用があり、オキシトシンレベルが高い母親ほどより長く赤ちゃん をじっと見つめ、積極的に愛情表現し、赤ちゃんに触れる回数も多いことがわかりました。父親も同様に、オキシトシンレベルが高いほど赤ちゃんに刺激を与え るような接触をする頻度が多く、赤ちゃんに対して、いろいろなものに関心を持たせようと、より積極的に行動していました。こうした結果から教授らは、同じ ホルモンが母性と父性の違いにより養育行動のタイプは違っても、ホルモンレベルが高いほど養育行動が積極的であり、夫婦間でホルモンレベルがなぜか相関し ているということが興味深いとしています。