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【ライフスタイル】子供の成績は上げるには失敗に対するプレッシャーを和らげることが大事!

教育、子育て

Posted on 2012.3.17

gakkouフランス・ポワティエ大学のFrederique Autin博士らがJournal of Experimental Psychology: General 2012年3月5日オンライン版に発表した研究で子供の成績は、とにかく一生懸命努力して良い結果を出すようにとプレッシャーを与えるよ りも、少しぐらい失敗しても学習に失敗はつきものだと言い聞かせ、自分に対する自信を植えつけるほうが良くなることが明らかになりました。
博士らは第1の実験で111人のフランス人の小学6年生を被験者として、被験者の子供が全員正解できない難しい問題を与え、解答させ、実験者は全員にこの問題が非常に難しかったということを伝えました。
そ の後被験者は2グループに分けられ、Aグループには学習することは大変なことであり失敗や間違うことは普通のことで、自転車に乗れるようになるときに、失 敗しながら練習するのと同様に、練習したり訓練したりすれば、それが助けになりできるようになると教示されました。一方Bグループは実験者から、どんな方 法で問題を解こうとしたかについてのみ質問されました。
それから全員に作業記憶(いわゆる記憶力で学習能力・達成力を予測する)の容量を測 定する目的のテストを実施した結果、Aグループのほうが、Bグループより好成績で、かつ比較対照の作業記憶テストにのみ参加した別グループよりも好成績で した。さらに同様のスタイルで測定能力変えた2つの実験を、別の6年生合計199人に行った結果、やはり学習に間違いがつきもので、当たり前のことだと事 前に教示されたグループが好成績で、失敗しても自分がダメであると感じることが少ないことも明らかになりました。
この結果から博士らは、特に子供の頃、より低学年では間違ったり失敗したりする事が多いのだから、親や教師は目の前の結果のみにとらわれず、成績を伸ばそうとするなら子供たちが試行錯誤できる余地を心理的にも十分に与えるように留意して指導すべきだろうとしています。