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【食】睡眠不足はダイエットの脂肪燃焼効果を半減させてしまう!

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Posted on 2010.10.11

nemuri米国・シカゴ大学のPlamen Penev准教授らがAnnals of Internal Medicine10月5日号に発表した研究で、睡眠不足はダイエットによる脂肪燃焼を半減させてしまうことがわかりました。研究によれば減った体重が同 じでも、睡眠不足だと減った体重のうち脂肪が占める割合が、十分な睡眠を取りながらのダイエットに比べて半分になってしまい、脂肪燃焼を目的とするダイ エットの妨げになってしまうのだそうです。

准教授らは健康な非喫煙の過体重者10人 (男性7人、女性3人、平均年齢41歳、平均BMI値27.4)を被験者として睡眠時間8時間半で2週間継続、5時間半で2週間継続するという実験を行い ました(実際の睡眠時間は平均7時間25分と5時間14分)。被験者はそれぞれの体重に応じて必要とされるカロリーの90%に制限された食事を取り、運動 は特にせずダイエットさせられました(1日の平均消費カロリーは1450カロリー)。実験後体組成を調べたところ、体重はそれぞれ睡眠時間は違っても平均 約3kgの減少でほぼ同じでしたが、8時間半睡眠期間は体脂肪が1.4kg減、それ以外が1.5kg減だったのに対し5時間半睡眠時は体脂肪が0.6kg 減で、それ以外が2.4kg減で体脂肪の減少率が低くなってしまいました。准教授らが被験者を調べたところ血中のグレリン(食欲増進ホルモン)レベルが8 時間半睡眠では変化がなかったのに対して5時間半睡眠では増加していました。

こうした結果から准教授は、十分な睡眠はダイエット者の空腹感を抑制する助けになるが、睡眠が減ることで空腹でよりグレリンが増えてそれが体脂肪の維持に結びつい てしまったと考えられるので、体脂肪燃焼を目的としたダイエットの際は十分な睡眠をとる必要があるだろうとしています。