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ウソのニュースはネット上に広がりやすい

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Posted on 2018.3.11

エイプリルフールなどにテレビやラジオで「嘘のニュース」を放送して問題になったことが過去に何度もありました。

2016年の米国大統領選でもフェイスブックを通じて、選挙前に意図的な根拠のないニュースが飛び交い、

ロシアの巧妙なプロパガンダ工作ではないかと社会・国際問題になりました。

米国インディアナ大学の研究で、ウソのニュースはネット上に広がりやすく、

ソーシャルメディアの脆弱性を指摘。

新しいセーフガードの必要性を発表し、

2018年3月の科学雑誌「Science」で発表されました。

この研究では、ソーシャルメディア上に人工知能(AI)を活用して、

自動的に記事やメッセージを送るシステム「ボット」が、

Facebookで6000万アカウント、Twitterでは4800万アカウントが「ボット」だと発表しており、

これらを使用することによって容易に大量のウソのニュースを、

ソーシャルメディアに拡散することが可能になっていることを指摘。

ソーシャルメディアの脆弱性の原因の一つとして取り上げ、

今後大規模な調査と研究を行い、ウソのニュースに対する

セーフガードシステムを設ける必要性を強調しています。

Science  09 Mar 2018:
Vol. 359, Issue 6380, pp. 1094-1096
DOI: 10.1126/science.aao2998