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【食】乳酸菌が不安と抑うつを軽減する可能性あり!

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Posted on 2011.9.23

アイルランド・University College CorkのJohn Cryan教授らが、Proceedings of the National Academy of Sciences 2011年8月29日オンライン版に発表した研究で、乳酸菌の1種ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)が、マウスのストレス反応、不安反応、抑うつ反応を減少させることが明らかになりました。

教 授らは最近の研究で、腸内細菌が中枢神経に影響を与えている可能性があることを間接的に示唆する研究が発表されていることから、健康な実験動物の中枢神経 系に対して乳酸菌が直接的な影響を与えているのかどうか、乳酸菌ラクトバチルス・ラムノサスをマウスに与えて実験し、効果を詳しく分析しました。

この乳酸菌を混ぜた餌を与えたマウスと、通常の餌のみのマウスを比較したところ、ストレスに対して、乳酸菌を食べていたマウスのほうが、不安や抑うつを示す行動が少なく、ストレスで分泌されるホルモンのコルチコステロンの血中濃度も低水準であることがわかりました。

nyusankinまた教授らは定期的に乳酸菌ラクトバチルス株を与えられていたマウスの脳内では、神経伝達物質GABAの受容体の発現に変化が生じていることもわかりました。

教 授は、これは腸内有益菌が直接的に脳内化学変化に効果を持っていることを証明するものであり、GABAが腸管に作用し、迷走神経系を刺激し、リラックスさ せる効果を持つことから、迷走神経系が腸内細菌と脳の間のコミュニケーションを取り持つ主要な経路であることも明らかになったとし、今後はストレスに関係 した精神神経疾患の補助療法としてこうした乳酸菌など生菌を用いる治療法が開発されることが期待できるとしています。