太りやすい人はしばしば自分は「水を飲んでも太るから」などと自嘲気味に話すことがありますが、肥満者は習慣となっている日々の飲料 のうち200キロカロリー分だけでも、水か0カロリーなどのダイエット飲料に置き換えるだけで減量できることが、米国・フロリダ州オーランドで、2011 年10月1日から5日まで開催されたObesity　2011で、ノース・カロライナ大学のDeborah Tate博士らが発表した研究で、明らかになりました。
博士らは平均年齢42歳±10.7、ＢＭＩ値36.3±5.8ｋｇの肥満した男女 （女性84％男性16％）合計315人を対象に彼らをランダムに3グループに分けて実験を行いました。被験者たちは実験開始前の段階で、少なくとも牛乳以 外の糖分を含む飲料を、毎日280カロリー以上飲んでいることが確認されていました。
実験ではAグループに割り当てられた被験者は毎月のガ イダンスで食生活に注意するよう指導を受けるのみ、Bグループの被験者はガイダンスに加え、毎日少なくとも200キロカロリー分、今まで飲んでいた飲料を 0カロリーダイエット飲料に置き換えることを要請され、CグループはBグループと同様ですが、水に置き換えるように指導され、実験開始から3ヶ月後と6ヶ 月後に、体重や健康状態が測定されました。
データを分析した結果、6ヶ月後に0カロリーダイエット飲料と水に置き換えたB、Cグループは、 Aグループよりも5％の体重減を達成する率が明らかに高いことがわかりました。また水に置き換えたCグループでは、空腹時血糖、尿浸透圧、最高血圧などの 数値が改善していることもわかりました。
米国内の調査によると、米国人成人は毎日平均して300キロカロリーを清涼飲料水から摂取していることから、こうした飲料を水に置き換えるだけでも、健康上かなりの効果が期待できることが明らかになったとしています。