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肥満率とファーストフード店数に相関性あり!

肥満食

Posted on 2013.5.20




暖かくなってコートや上着が必要のない季節になると、自分の体型が気になる方も多いかもしれません。
 
日本では街で巨体に出くわすことはまれですが、米国には日本人の目から見ると超がつくほど肥満した男女が多いように思われます。実際に人口中のBMI値が30以上の成人の比率が、米国では約35%に対して日本では3%と大きな開きがあります。
 
ところで肥満の原因の1つが、米国ではファーストフードの過食にあるのではないかと考えられていますが、ファーストフード店は米国だけではなく、日本を含め先進国に共通する存在でもあります。
 
こうしたファーストフード店と肥満者の増加には相関があるのかどうかを先進26カ国で調査した研究が、米、英、ポーランドなどの研究チームによって実施され、その結果が少し前にはなりますがCritical Public Health 2011年第4号に発表になっています。
 
この研究結果によると、肥満に関係するさまざまな要因を除外した上で、肥満とファーストフード店(この研究ではサ ブウェイをターゲットにしています)の数には相関性が見られ、国別に見ても例えばサブウェイの店数が人口比で多い米国、カナダは、少ない日本やノルウェイ よりも肥満率が高いことなどが明らかになっています。
 
研究チームはさまざまなファーストフード店が経済発展し消費パターンが先進国に近づいている中国やブラジルなどに展開するにつれて、食パターンと肥満の問題もグローバル化する可能性があり、そうした傾向を食い止める説得力のある研究結果を得るために研究が必要だとしています。

Critical Public Health 2011年第4号