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【ライフスタイル】自分のことを実際よりも太めに感じている少女は本当に太ってしまう!

女性心理肥満

Posted on 2012.8.22

futoi実際には標準的な体重で、太っているわけではないのに、自分が太めであると感じている10代の少年少女(13~19歳)は、青年期 (24~30歳)になって、実際に太ってしまう傾向が高いことが、ノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology 、NTNU)のKoenraad Cuypers博士らが、Journal of Obesity に発表した研究で明らかになりました。
博士らはメディアに露出するモデルなどの体型が成長期の少年少女に影響を与え、その 結果、自分が標準的な体型であり、太ってはいないのに太めであると感じている場合が多いこと、そしてそれが彼らの体質、体型などに影響を与えているのでは ないかと考え、長期にわたる調査研究を実施しました。1995~97年にかけて標準体重の少年少女(13~19歳)1.196人を対象にBMI値、体重、 ウェストサイズ、身体活動や生活状況のデータが採取されると同時に、自己の体型について、どのような意識を持っているかについても調査されました。
そ して彼らが成人になった2006~8年に再度、同様のデータが採取され分析されました。データを分析した結果、思春期に自分が太めであると感じていた少女 は、成人した段階でBMI値では59%が、ウェストサイズ基準では78%が、過体重か肥満の基準を満たしていました。一方、自分が太ってはいないと感じて いた少女では、成人期に過体重・肥満の基準を満たしたのはBMI値で31%、ウェストサイズで55%に過ぎませんでした。またこうした傾向は、同時に調査 された男性には見られませんでした。
この結果について博士らは、自分が太めであると感じている少女は、理想の体型をめざして痩せなくてはい けないとか、自分が美しくないと感じるなどの心理的なストレスに曝されていることが、結果として過食などによる体重増を招く可能性、また実際に痩せようと して不規則な食生活やダイエットを行うことで、リバウンドを招くことで、結果として肥満してしまう可能性を原因として示唆しています。