コラムColumn

友人がストレスを低下させる

女性心理脳

Posted on 2021.7.3

苦しいこと、辛いことも友人と一緒だったらやり遂げられたという経験は、誰でも一度はお持ちだと思います。友人や仲間の存在がストレスを低下させることが、女性を対象にした小規模な米国イリノイ大学のベックマン先端科学研究所の研究で明らかになり、2021年5月26日のオンライン版国際科学雑誌『Journal of Women & Aging』に掲載されました。

この研究は、62歳~79歳の高齢グループ女性16人と、18歳~25歳の若い女性16人の合計32人を対象に行われました。16人ずつのグループをさらに「友人同士の2人組」と「面識のない2人組」の2つに分けて、2人で協力してパズルを解く課題を行ってもらいながら、唾液に含まれるストレスホルモン「コルチゾール」の量を測定しました。

その結果、両方の年齢層において、友人と協力しているペアは、なじみのないパートナーと協力しているペアよりも、一貫して低いコルチゾールレベル、つまりストレスを感じにくいことがわかりました。この結果について研究者は、若い世代でも中高年でも友人の存在が、ストレスを緩和する可能性が明らかになったと評価しています。

【出典】 Michelle A. Rodrigues, Si On Yoon, Kathryn B. H. Clancy, Elizabeth A. L. Stine-Morrow. What are friends for? The impact of friendship on communicative efficiency and cortisol response during collaborative problem solving among younger and older women. Journal of Women & Aging, 2021; 1 DOI: 10.1080/08952841.2021.1915686