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ヒアルロン酸注射で光老化を改善

女性美容老化

Posted on 2024.4.20

皮膚が紫外線に慢性的にさらされると、早期老化、つまり光老化が引き起こされます。 皮膚が光老化を起こすと、皮膚の最上層の下の真皮にあり、皮膚に強度とはり・弾力を提供する I 型コラーゲンの束が断片化し、これによって、しわ、肌のたるみ、肌の脆弱性、弾力性の喪失につながります。

 

このような日光によるI型コラーゲンの損傷を防ぐ最善の方法は、可能であれば毎日、特に屋外で過ごすときは、日焼け止めを継続的に着用することですが、今回の研究成果では、皮膚の厚みや弾力性を回復させるために用いられるもっとも一般的なヒアルロン酸を光老化した皮膚に注射すると、光老化に伴う真皮の変化を逆転させる可能性があることを、米国ミシガン大学の研究者が発見し、2024年2月の「Experimental Dermatology」で研究成果が発表されました。 これは最も一般的な種類の皮膚充填剤であるヒアルロン酸を光老化した皮膚に注射することで、 注入したヒアルロン酸が真皮における新しいI型コラーゲンの生成も刺激するため、光老化に伴う真皮の変化を逆転させるのではないかと推察しています。

 

研究者は、ヒアルロン酸注射を光老化した肌に注入すると、急速に効果を発揮し、注入後数週間以内にコラーゲンの生成を刺激し、持続性が高く、1 年間にわたってより多くのコラーゲンの蓄積を促進するということです。

 

【出典】 Frank Wang, Thy Thy Do, Noah Smith, Jeffrey S. Orringer, Sewon Kang, John J. Voorhees, Gary J. Fisher. Implications for cumulative and prolonged clinical improvement induced by cross‐linked hyaluronic acid: An in vivo biochemical/microscopic study in humans. Experimental Dermatology, 2024; 33 (1) DOI: 10.1111/exd.14998