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痔?大腸がん?血便が出たとき

病気

Posted on 2008.12.13


日本人の大腸がんが増えています。特に女性の大腸がん患者は急増中。

便に血が混じっていたり、肛門からの出血は、大腸の異常の兆候です。また痔の症状や食べたものの影響と軽く考えて、見逃してしまいがちなので、自分で判断せずに、早めに医師に相談しましょう。 
■     血便、下血がある
血液が混ざった便や、血液が付着した便、便に混ざった血液が変色して黒褐色になった便、肛門から血液が出るなどの状態を血便といい、より鮮やかな赤い色の血液が便に混ざっているときは、肛門に近い部分からの出血が疑われ、黒く変色している場合は、消化器上部など口に近い部分からの出血が疑われます。血便や下血は、便秘や下痢を繰り返したり、腹痛、体重減少をともなうものもありますが、大腸ポリープなどは無症状のことが多く、排便時にしっかりと便を観察したり、定期的に検査をすることが大切です。大腸ポリープ、大腸がん、痔、直腸がんなど、さまざまな病気が想定されますから注意しましょう。


■ 血便が出たときの検査
・免疫便潜血反応検査…腸からの出血の有無を調べる検査で、抗体を用いて便の中にヘモグロビンが混入しているか否かを調べます。
・直腸指診…医師が直腸に指を入れて直腸の弾力性や腫瘍などの有無を調べる検査で、直腸がんの約半数は直腸指診でわかります。男性の場合は前立腺の異常も同時に見ることができます。
・大腸内視鏡検査…肛門から小型カメラのついたファイバースコープを入れて、直腸から大腸の内壁を観察する検査です。検査だけでなく、ポリープの切除や細胞組織検査として、気になる部分の組織を採取することもあります。
 
 
・大腸CT検査…腹部にX線を当てて大腸のようすを撮影し、それをもとにコンピュータが画像処理して詳細な検査を行います。体へのダメージが少なく、検査時間も10分程度で、内視鏡による見落としを防ぎ、ポリープやがんの有無を調べることができます。
・直腸X線検査…造影剤を用いたX線検査で、肛門からバリウムなどの造影剤を入れて大腸を膨らませながらX線撮影を行います。より詳しい直腸内の画像や腫瘍などの大きさを調べるのに用います。
・直腸鏡検査…医師が肛門から直腸鏡という20㎝ほどの専用の器具を挿入して、直腸の異常を調べます。
・肛門鏡検査…医師が肛門から肛門鏡という10㎝ほどの器具を挿入して、肛門の異常を調べます。