コラムColumn

アメリカのインフルエンザ患者からわかること

病気

Posted on 2009.5.25

アメリカ疾病予防管理センターの研究員 Anne Schuchatアン・シュシャット博士が6人の死者を含む5469人に及ぶ新型インフルエンザ感染者の感染状況を分析した結果が報告されました。

その結果、46%の患者に嘔吐がみられ、これはほかの季節性のインフルエンザ感染ではあまり見られない特徴とのこと。

さらにレントゲン撮影の結果、60%に肺炎の兆候が見られましたが、入院が必要なのは20%程度。13%が肺炎を起こしていました。
約半数の患者しか、タミフルなどの抗ウイルス剤を投与されていないことも判明。

博士は、アメリカ疾病予防管理センターではすべての新型インフルエンザ患者は、感染後48時間以上経過してしまっても、病院に行って抗ウイルス剤の投与を受けることを推奨していることを強調しました。

また慢性的な肺疾患、免疫抑制剤の使用、慢性的な心疾患、糖尿病、肥満などの病気の人が、感染患者の中の64%を占めているそうです。

5人の女性が妊娠中に新型インフルエンザに感染し、2人が流産と早期破水を起こしたそうです。

妊婦の女性が新型インフルエンザに感染すると、さまざまなトラブルのリスクが高まること、抗ウイルス剤の投与については、十分に検討して行なうべきことを示唆しています。