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【ライフスタイル】受動喫煙で難聴になる可能性が!

病気

Posted on 2010.11.25

tobacco受動喫煙による非喫煙者の健康リスク増大に関して、さまざまな研究成果がこれまでにも知られていますが、米国・ミネソタ州Starkey Laboratories Inc のDavid A. Fabry博士らが、Tabacco Control 11月15日オンライン版に発表した研究で、非喫煙者が受動喫煙のタバコの煙によって難聴になる可能性が高まることがわかりました。
博士ら はアメリカ国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey)の1999年から2003年まで実施された20歳から69歳の非喫煙者3307人のデータを使用し、得られている聴力検査や、受動喫煙によ るたばこの煙の暴露指標としての血清値、騒音暴露、併存疾患などのデータを分析しました。聴力の低下を低周波(500、1000、2000Hz)と高周波 (3000、4000、6000、8000Hz)に分けて分析した結果、非喫煙者では喫煙経験があった人については低周波で14.0%、高周波で 46.6%の聴力低下、全くの非喫煙者で低周波8.6%、高周波26.6%の聴力低下がありました。そしてデータを多変量解析し、さまざまな他の要因を除 去した上で受動喫煙との関係を分析した結果、喫煙経験者、非喫煙経験者ともに、低周波の聴力低下と受動喫煙に相関があり、喫煙経験者は高周波でも有意に相 関がありました。
博士はこの研究結果はあくまで受動喫煙が聴力低下と相関していることを明らかにしたに過ぎず因果関係は立証してはいないので、さらに研究を進める必要があるとしています。