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【食】日本人と中国人は白米の食べ過ぎると2型糖尿病リスクが増加しやすい!

病気食

Posted on 2012.3.24

gohan米国・ハーバード大学のQi Sun博士らが、BMJ 2012年3月15日オンライン版に発表した研究で、白米をたくさん食べると2型糖尿病リスクが増加し、その傾向は特に日中のアジア人に際立っていることが明らかになりました。
博士らは日本人、中国人も研究対象に含む、コメの消費と糖尿病の関係を調査した4つの長期的な研究をメタ分析しました。4つの研究で合わせて合計 352.384人(日本人、中国人を含む)を、4年から22年に渡って継続して調査し得られたデータで、調査期間中に13.284人が、2型糖尿病を発症 していました。
データを分析した結果、白米消費量が増加すると、2型糖尿病発症リスクを増加することが明らかになり、特に日本人と中国人と を合わせたデータでは、一日の白米消費量が最大のグループは、最小のグループと比較して55%も2型糖尿病発症リスクが高いことが明らかになりました。
一方で西欧人種の属する人々のデータでは、若干のリスク増加がありましたが、統計的に有意であるとは認められない程度でした。また白米を食べる量が増大するとともに、2型糖尿病発症リスクが高まる傾向は、男性よりも女性により強いことも明らかになりました。
博 士らの計算によると、1日に白米のご飯約100g消費が増加すると2型糖尿病リスクが11%増加するということになるとしていますが、大規模な研究データ による白米消費と2型糖尿病リスクの関係が明らかになっただけであり、公衆衛生と予防医学の観点からは、今後さらに洗練された研究を進めていく必要がある とも指摘しています。