コラムColumn

【食】オレガノに含まれる成分が前立腺がんに効果!

病気食

Posted on 2012.5.27

oreオレガノといえばピザには欠かせないシソ科のハーブですが、消化促進、殺菌などさまざまな効能があるハーブとしても知られてきました。米国・ニューヨーク州ロングアイランド大学のSupriya Bavadekar博士らが、カリフォルニア州サンディエゴで2012年4月21~25日に開催されたExperimental Biology 2012で発表した研究で、オレガノに含まれる「カルバクロール」という成分には、前立腺がん細胞を細胞死(アポトーシス)に至らせる効果があることを明らかにしました。
前立腺がんは我が国の男性にも近年増加していますが、米国では非常に患者が多く、男性の20%が前立腺がんを罹患するとされ、最近のデータでは米国人男性の36人に1人は前立腺がんで亡くっていると報告されています。
そのため手術やホルモン療法をはじめ、さまざまな治療法が研究され、治療に用いられていますが、それぞれ副作用も多く、副作用の少ない有効な新たな治療法が研究されています。
博士らはこうした状況を背景に、オレガノが古くから消炎作用を持つことが知られていることから、前立腺がんにも効果があるではないかと考え、実験を行なって、その含有する有効成分を調査しました。
その結果、カルバクロールという成分が、前立腺がん細胞に細胞死(アポトーシス)を誘発させる作用があることを発見し、現在、カルバクロールがなぜそうしたこと導くのかに関しての、シグナル伝達経路を特定する段階まで、研究が進んだということです。
博士らはこれまでの幾つかの研究で、ピザ好きはがんリスクが低下していることを示唆するものがあり、トマトソースに含まれるリコピンによるものだと推定されてきたが、今回の研究で、オレガノも一役買っている可能性が明らかになったとし、今後さらに前立腺がん治療の有望な成分としてオレガノの研究をすすめるとしています。