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病気の見える化

病気

Posted on 2012.6.27

抗加齢医学会レビュー】
病気の見える化
血管の中で起こっている無言の「動脈硬化」を見える化して、心筋梗塞などの予防に役立てようという研究。
まずは血管障害のイメージングで、健康な血管が、脂質異常を起こしどうやって動脈硬化を起こすかについても病態変化のようすをわかりやすく映像で見せてくれたのが、東京医科歯科大学・大坂瑞子先生の講演。高脂肪食→脂質異常症→酸化ストレス→炎症→VCAM1(接着分子:血管にいろいろな物質を付着させてしまうきっかけを作る)発現上昇→白血球の遊走→血液ドロドロ・血管カチカチ・血栓→動脈硬化という流れがビジュアルで見ることができ、説得力がありました。
東京大学医学部循環器内科西村智先生の発表は、まさに芸術の領域のイメージング!生活習慣病による、炎症のメカニズムや免疫細胞たちの動きを、色とりどりに再現。肥大化した脂肪細胞の炎症のようすを見ると痩せようって思います!
心臓の画像診断に特化したクリニックの役割について心臓画像クリニック飯田橋の寺島正浩先生から貴重なお話が。重篤になるまでほとんど自覚症状がない心筋梗塞で命をお落とす人が少なくなるようにと、心臓CT+心臓MRTで、綿密に冠動脈のようすを観察し、適切な治療を迅速に行っているそう。これについては、HBRの講座でクリニック訪問をお願いしております。
脳のイメージングで心はどこまで見えるか?
ユニークな講演をしてくださったのが、東北大学加齢医学研究所の杉浦元亮先生。
fMRIの画像を分析すると、顔の好き嫌いなどがわかってしまうそう!
抗加齢医学会 百聞は一見にしかず~基礎・臨床領域におけるイメージングの最前線~のセッション