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糖尿病(2型)患者に朗報!果物制限は不要!

病気食

Posted on 2013.3.17


 


甘党が甘いものを制限されてしまう、生きる喜びの最大の供給源の1つを失ってしまうということが糖尿病患者の苦痛であることは間違いありません。
 
これまで一般的に甘い果物も,砂糖を使用したお菓子と同様に糖尿病患者の食餌制限の対象と考えられてきました。

しかしデンマーク・西ユトランド地域病院のAllan S. Christensen博士らが、Nutrition Journal 2013年3月5日オンライン版に発表した研究によると、果物に関する制限は必要がないことが明らかになりました。
 
博士らは新規に2型糖尿病と診断された患者63人(平均年齢58歳、BMI値32)をランダムに2グループに分け、12週間にわたり果物摂取の影響を血液サンプルなどを採種し実験調査しました。
 
実験では参加や全員が標準的な糖尿病食を与えられましたが、果物摂取量高グループ31人は2切れ以上、果物少グループは2切れ以下に制限されました。

果物摂取量は1日平均高摂取グループが319g、低摂取グループは135gで、今回の実験の果物一切れは糖質10g以下を基準に決定されており、これは例えばりんご100g、バナナ50g、オレンジ125gでした。
 
データを分析した結果、グループの別なく、平均2kgの体重減、ウェストサイズが4cm減、でありHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー6.2%未満が正常)は高摂取グループが6.74%から6.26%へと減少していましたが、減少率に関して両グループに違いはありませんでした。
 
今回の結果から博士らは、果物の持つさまざまな効用を考えると、2型糖尿病患者に果物を制限すべきではないとしています。
 
Nutrition Journal 2013年3月5日オンライン版