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メタボリックシンドロームにはブドウが効果的!

病気食

Posted on 2013.5.6



 


メタボリックシンドロームによって生じる体組織のダメージが、ブドウを食べることで防げることが、米国・ミシガン大学のE. Mitchell Seymour博士らが2013年4月20~24日にボストンで開催されたExperimental Biology 2013で発表した研究で、明らかになりました。

博士らは肥満したラットにアメリカンスタイルの食事内容と同様の高脂肪・高カロリーのエサを90日間与え、ブドウの効果を調べました。

実験で肥満ラットは上記のアメリカンスタイルのエサのみでブドウなしのグループと同じエサに加えてフリーズドライのブドウ(赤、緑、黒の各種ブドウのブレンド)を与えられたグループの2グループに分けられ、心臓、肝臓、腎臓、脂肪組織にどのような影響が出るかを詳しく調べられました。

その結果、ブドウを食べていたグループの肥満ラットの炎症マーカー値が有意に低下しおり、特筆すべきこととして、腹部と肝臓の脂肪組織が減少していました。

これらのラットはブドウなしのグループと比較して、肝臓、腎臓、腹部の脂肪の総量が減少しており、肝臓と腎臓の抗酸化を防いでいることを示す数値が上昇していました。

この結果から博士らは、メタボリックシンドロームによる酸化ストレスと炎症が、心血管疾患や2型糖尿病の進行に大きな役割を果していることは良く知られているが、ブドウを食べることが、こうした炎症作用を防ぐ効果があることが分かったので、ぜひブドウをたくさん食べるよう心がけて欲しいとしています。

Experimental Biology 2013
ミシガン大学プレスリリース 2013.4.22
http://uofmhealth.org/news/archive/201304/grape-intake-may-protect-against-metabolic-syndrome-related