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イヌやネコを飼うと心臓病のリスクが下がる

病気

Posted on 2013.5.12


 


イヌやネコなどのペットを飼うことで、心臓病の発症リスクが低下することが、米国ヒューストンベイラー医科大学のGlenn N. Levine教授らが行った過去の研究データの分析によって明らかになり、5月10日付のCirculationに掲載されました。

研究者らは、過去に実施された研究データを分析し、ペット、特にイヌを飼うことで飼い主の運動能力が高まり、肥満が予防され、総コレステロール値が改善 し、血圧の上昇を抑制し、ストレスを引き起こす原因のひとつである交感神経系の働きが高まるのを抑制するということを突き止めました。

一方で、ペットを飼うことによる心血管リスクの低下は、特に動脈硬化の発症リスクが高い人には効果がありますが、健康な人ではペットがいてもいなくても差異は見られませんでした。

またネコを飼うことについての詳細な健康効果のデータは少なく、イヌも大型犬か小型犬かなど、イヌの種類に関する詳しい分析はされていなかったので、今後のさらなる研究成果が待たれます。


Levine GN, et al "Pet ownership and cardiovascular risk: A scientific statement from the American Heart Association" Circulation 2013; 127.