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良く運動するほうが心臓病リスクが低い

病気老化運動

Posted on 2021.1.22

運動が心臓病や動脈硬化の予防に役立つことはよく知られていますが、よく運動をして身体活動が活発なほど心血管疾患のリスクが低く、運動のし過ぎによる心血管疾患リスクの上昇は見られないことが英国オックスフォード大学の研究で明らかになり、2021年1月の『PLOS Medicine』に掲載されました。この研究は2013~2015年に実施されたイギリス人90,211人の心血管疾患歴のない被験者を対象に7日間の身体活動レベルを測定した研究結果をもとに分析されたものです。身体活動レベルを、最も低い、低い、高い、最も高いの4つに分類したところ、最も低いグループで喫煙、肥満、C反応タンパク質が高い人は高血圧で心血管疾患リスクが高く、身体活動レベルが上がるほど、リスクが低くなることが明らかになりました。この結果について研究者は、WHOが推奨する週に150~300分の中程度から激しい運動(たとえば1日30分程度の早歩きや軽いジョギング)という新しいガイドラインの信憑性を高める結果となったと述べています。

 

【出典】

Rema Ramakrishnan, Aiden Doherty, Karl Smith-Byrne, Kazem Rahimi, Derrick Bennett, Mark Woodward, Rosemary Walmsley, Terence Dwyer. Accelerometer measured physical activity and the incidence of cardiovascular disease: Evidence from the UK Biobank cohort study. PLOS Medicine, Jan. 12, 2021 DOI: 10.1371/journal.pmed.1003487