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タンパク質の過剰摂取は動脈硬化リスクを高める

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Posted on 2024.4.5

タンパク質の過剰な摂取は動脈硬化のリスクを高めることが、米国ピッツバーグ大学の研究で明らかになり、2024年2月の「Nature Metabolism」に研究成果が紹介されました。

 

この研究は小規模な人を対象とした実験とマウスを用いた実験の結果によるもので、食事のカロリー全体の約22%以上をタンパク質から摂取すると、アテローム性動脈硬化症を発症するリスクが高くなることがわかりました。さらに、アミノ酸の一種で 牛肉、卵、牛乳などの動物由来の食品に豊富に含まれる 「ロイシン」が、プラーク形成に何らかの影響を及ぼしていることも判明しました。

 

今回の研究では、大豆などの植物性タンパク質の動脈硬化形成への影響は明らかになっておらず、今後はこの点についても明らかにしていくということです。研究者は、タンパク質の摂取量をやみくもに増やすことは健康リスクを高める可能性があるため、注意が必要だと述べています。

 

【出典】 Zhang, X., Kapoor, D., Jeong, SJ. et al. Identification of a leucine-mediated threshold effect governing macrophage mTOR signalling and cardiovascular risk. Nat Metab, 2024 DOI: 10.1038/s42255-024-00984-2