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男性のてっぺんハゲは心臓病のサイン?

男性病気

Posted on 2013.4.7


 

男性型脱毛(ハゲ)と心臓病リスクの関係

男性の頭頂部の脱毛と冠動脈心疾患(CDH)に相関関係があることが、東京大学医学部糖尿病代謝内科に所属する山田朋英医師らの研究で明らかになり、2013年4月3日付のBMJOpen Editionに掲載されました。

この研究は1993年~2008年の間に述べ3万6990人の男性を対象に行われた3つの疫学調査と3つの症例対象研究をもとに分析されたものです。

その結果、広い範囲に及ぶ頭頂部の脱毛がある男性は4.8倍、中程度の頭頂部の脱毛がある男性は3.6倍、軽度の頭頂部の脱毛がある男性は1.8倍、それぞれ脱毛がない男性に比べて心臓病を発症するリスクが高いそうで、前頭部の脱毛と心臓病の発症リスクに相関は見られませんでした。

この研究結果について、アメリカ心臓協会の報道担当でニューヨーク大学に所属する心臓病専門医のNieca Goldberg医師は、冠動脈心疾患を発症するリスク要因である高血圧、脂質異常症、喫煙などと男性の頭頂部の脱毛が関係している可能性があり、男性の頭頂部の脱毛がアテローム性動脈硬化を発症しているサインになるのではないかと述べています。

研究者らは、男性の脱毛が高インシュリン血症、慢性炎症、男性ホルモンなどの悪影響によって起こり、それが心臓病リスクも高めている可能性があることを研究者らが指摘しています。

Primary source: BMJ Open
Source reference:
Yamada T, et al "Male pattern baldness and its association with coronary heart disease: a meta-analysis" BMJ Open 2013; DOI: 10.1136/bmjopen-2012-002537.