コラムColumn

社会(社交)不安障害の診断

心理病気

Posted on 2009.12.10



社会(社交)不安障害(SAD)は、人から見られたり、注視されたりすることに、恐怖心を抱き、何か失敗して恥をかいたり、恥ずかしい思いをするのではないかと、持続的に恐怖心を持ち続けてしまう状態のこと。


それが原因で毎日の生活や仕事など社会生活全般に支障が生じて、学校や会社に行けなくなったり、外出することも困難になる場合があります。

さらに、そんな状況を自分自身で攻めてしまい、強い苦痛を感じながら生活する人も多いそうです。

次の4つにすべて当てはまれば、社会(社交)不安障害の可能性があります。

□ この1ヶ月、人から見られたり、注目を浴びることに恐怖や戸惑いを感じたり、恥をかきそうな状況を恐れたりしましたか?
(これは人前で話をしたり、人前で食事をしたり、他人と食事をしたり、誰かに見られているところで字を書いたりといった、社会的状況に対する恐怖を指しています)

□ その状況について、自分でも怖がりすぎているとか、常軌を逸していると感じていますか?

□ その状況は、わざと避けたり、じっと我慢しなければならないほど怖いものですか?

□ その恐怖により、あなたの通常の仕事や社会生活が妨げられていたり、それにより著しい苦痛を感じていますか?

Sheehan DV et al (大坪天平ほか 訳):M.I.N.I.精神疾患簡易構造化面接法2003;星和書店、東京


以前は「社会不安障害」と言われましたが、2008年の日本精神医学会で、「社交不安障害」に名称が変更されました。