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青い目よりも茶色の目が信頼されやすい!

心理

Posted on 2013.1.11


 

 

わが国では瞳の色といえばブラウン、つまり薄めの茶色から濃い褐色がほとんどで、東北地方の一部に薄いブラウンにやや緑色の混じった瞳の方もいらっしゃるようですが、個人の顔の特徴を瞳の色で表現することはありませんね。

世界では北欧系を中心に欧米では瞳がブルーやグリーンの人も多く、個人の外見の特徴を表す時に瞳の色が何色なのか記載されることが一般的です。こうした個人の顔の特徴がその人への信頼感に影響を与えていること、特に瞳の色が大きな影響力を持つことが、チェコ・プラハにあるカレル大学の Karel Kleisner博士らが、2013年1月9日づけPLOS ONE に発表した研究で明らかになりました。
 
博士らは瞳の色と顔の形が相手に対する信頼感に、どのように影響するかを調べるために、男女各40人、合計80人の学生を被験者に、さまざまな顔の形と瞳の色を組み合わせた男女の顔パターンを見せ、その印象による信頼感を評価させました。
 
その結果、ブラウンの瞳のほうがブルーの瞳よりも、顔の形と性別に関わらず、高い信頼感を得ていることが分かりました。
 
また男性に関してのみ、細長い顔よりも、より丸みを帯び、口が大きく、あごの発達した顔のほうが、より信頼感が高く評価されることも分かりました。
 
そこでさらに瞳の色と顔の形のどちらがより大きな影響を与えているのかを男性の同じ顔写真で、瞳の色だけを変化させて調べたところ、ブラウンとブルーでは違いが表れませんでした。
 
この結果について博士らはブラウンの瞳自体が信頼感を高めているのではなく、むしろブラウンは顔の形と相俟って信頼感を高める作用が強いと考えられるのではないかとしています。