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感情による身体感覚の変化は人類共通

心理

Posted on 2014.1.2

(Image courtesy of Aalto University)
 
人が怒り、幸せ、不安、恐怖などを感じたときに、体のどの部分がどう変化したと感じるかという身体感覚には、人類共通のパターンがあることが、フィンランドのアアルト大学の研究によって明らかになり、2013年12月31日付けの『米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America、略称:PNAS)』に発表されました。こ の研究は、701人のフィンランド人、スウェーデン人、台湾人を対象に行ったもので、被験者はモニター画面を見ながら、怒り、恐怖、失望、幸せ、 哀しみ、驚き、不安、会い、落ち込み、軽蔑、羨み、恥ずかしさ、プライドなどを感じたときに、体のどの部分にどんな変化が起きるかをチェックしてもらいま した。その結果、国や性別に関係なく、人は感情によって同じような身体感覚を持つことが明らかになりました。研究者らは、この研究結果について、身体感覚の変化が、自分の本当の感情を知る手掛かりになることや、情緒障害などのバイオマーカーとして診断に利用できるのではないかと述べています。(Image courtesy of Aalto University)

L. Nummenmaa, E. Glerean, R. Hari, J. K. Hietanen. Bodily maps of emotions. Proceedings of the National Academy of Sciences, 2013