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自己制御(Self-control)できる人は寿命が長い

心理

Posted on 2014.2.10

アメリカのロチェスター大学とブランダイス大学の共同研究によると、自己制御(Self-control)の能力の高い人は、低い人に比べて、約3倍も死亡リスクが低いことが2014年2月号の『Health Psychology』で発表されました。この研究は、6135人の25歳から75歳の被験者を14年間観察したもので、教育経験や成育環境、性格テスト、健康調査などを行いました。その結果、自己制御(Self-control)能力、つまり目標や価値に沿った行動をとるように、自分自身の行動を調整する能力が高い人は、そうでない人に比べて、3倍も死亡リスクが低いことが明らかになりました。研究者らは、以前の研究で、教育レベルの低い人や、幼少期の成育環境が良くなかった人が、寿命が短いという結果がたくさん発表されており、その影響で希望を失ったり、自分に自信を持てなくなってしまわないように、今回の研究成果を活用してほしいと述べています。つまり、たとえ成育環境や教育レベルが低くても、自分の一時的な感情や状況に左右されて即座に行動せず、状況支配的な行動をしないように自分自身の行動をコントロールすれば、長生きすることができるということです。
Nicholas A. Turiano, Benjamin P. Chapman, Stefan Agrigoroaei, Frank J. Infurna, Margie Lachman. Perceived Control Reduces Mortality Risk at Low, Not High, Education Levels.. Health Psychology, 2014