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瞑想には脳の加齢老化を遅らせる可能性がある

心理

Posted on 2015.3.22

phm07_0741-sカリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究で、長期的に瞑想を行うことで、加齢に伴う脳の灰白質の委縮を抑制する効果があることがわかり、2015年1月のオンライン版『Frontiers in Psychology』で発表されました。
こ の研究は習慣的に瞑想を行っている50人と、瞑想を行っていない50人の、脳のMRI画像を比較したもので、瞑想を習慣的・長期的に継続している人は、瞑 想をしない人に比べて、脳の灰白質の加齢に伴う萎縮が少ないことが明らかになりました。灰白質は注意力、感情、記憶、判断力など、脳の働きの中心となる部 分で、たくさんの神経細胞が存在しています。
瞑想を習慣的に行っている被験者50人は、男性28人、女性22人で、年齢は24歳から77歳。瞑想歴は4年~46年で、平均20年、瞑想を行っているそうです。
研究者らは、瞑想と灰白質維持の直接的な因果関係については、ライフスタイルの選択や遺伝的な影響、成育歴や職歴などが複雑に関係しているために、解明が難しいとしながらも、瞑想には、脳の老化を遅らせる可能性があることを指摘しています。

“Forever Young(er): potential age-defying effects of long-term meditation on gray matter atrophy.”  Front Psychol. 2015 Jan 21;5:1551.