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オレの話を聞け!というときの超カンタンなコツ

心理

Posted on 2016.5.30

AdobeStock_42131430smallパーティーなどで挨拶のスピーチをするとき、どうすればより多くの注目を集められるでしょうか? ワイワイガヤガヤ状態の会場で「オレの話を聞け!!」と叫びたくなる人も多いのでは…そんなときの超カンタンなコツが、研究成果として発表されていました。
話を始めるときに、低い声で話し始めると、人々の注目をより多く集められることが、米国イリノイ大学の200人規模の成人を対象とした2つの実験結果で明らかになり、2016年5月の『Journal of Experimental Psychology: General』に掲載されました。
こ れは、動物が余分なケンカや殺し合いをしないために、「雄叫び」を上げて威嚇する際に、より低い声を出したほうが、相手は怯えて敗北を認めるという習性に も通じるものだそうです。犬や猫もケンカが始まる前は低い声で威嚇して、高い声でキャンキャン叫びながら逃げますよね。
たしかに、演説の冒頭に低い声でパンチのあるひと言が出れば、おしゃべりをやめて、食べるのもやめて聞いてみようかなという気持ちになりそうです。
ただし、この研究結果では、低い声で演説をする人に対して、優位性は感じるものの、尊敬や魅力を感じる人は少なかったようです。それは、スピーチの中味の問題ですね!
Listen, follow me: Dynamic vocal signals of dominance predict emergent social rank in humans.. Journal of Experimental Psychology: General, 2016