コラムColumn

「おしゃべり・自然・ひらめき」が心を守る?

心理脳

Posted on 2025.5.12

オーストラリアのカーティン大学の研究によると、日々のちょっとした行動、例えば友人との会話や自然の中で過ごすこと、知的な活動が、メンタルヘルスの向上と深く関係していることが明らかになりました。

西オーストラリア州の600人以上の成人を対象に実施された調査では、毎日人と話す人はメンタルヘルスのスコアが10ポイント高く、自然と触れ合う時間も精神状態の改善に貢献することが示されました。

研究は「Act Belong Commit」キャンペーンに関連する15の行動に注目し、参加頻度とメンタルヘルスの関係を検証。知的活動やスピリチュアルな習慣、他者支援などもプラスの効果を持つことがわかりました。

パンデミック中にも関わらず、調査対象者の93%が心理的苦痛を感じていなかったという結果は、日常の行動が精神の安定に大きな影響を与えることを裏付けています。

筆頭著者のポラード教授は、こうした行動が誰でも簡単に取り組めるものであり、社会全体の心の健康を支える重要な手段だと強調しています。

【出典】 Christina Mary Pollard, Rosa Alati, David Lawrence, Meg Clary, Andrew Walton, Jennifer Dunne, Sharyn Burns, Lynne Millar. The association between participation in mental health protective behaviours and mental well-being: cross sectional survey among Western Australian adults. SSM - Mental Health, 2025; 7: 100441 DOI: 10.1016/j.ssmmh.2025.100441