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40~50代で心肺持久力が高い人は認知症リスクになりにくい!

運動

Posted on 2013.3.8


 


心肺持久力とは全身持久力とも呼ばれ、心臓や肺の機能に依存する身体のスタミナや粘り強さのことで、有酸素運動の能力と密接な関係があります。


 
したがって心肺持久力は最大酸素摂取量を指標として評価さてれます。この心肺持久力が中年期の40~50歳代で高い人は、将来の認知症リスクが低いことが、米国・テキサス州ダラス市クーパー研究所(有酸素運動のプログラムとしてエアロビクスを開発した運動生理学者ケネス・クーパー博士が設立)のLaura F. DeFina博士らが、Annals of Internal Medicine 2013年2月5日号に発表した研究で明らかになりました。
 

 
 
 

 
博士らは19.458人の被験者の心肺持久力と、健康状態に関する長期間のデータを分析しました。
 

 
 
 

 
その結果50歳前後の時期に心肺持久力が同世代の上位25%に属する人は、下位25%だった人に比べて、65歳以降で認知症と診断される率が、36%も低いことが分かりました。
 

 
 
 

 
そしてこうした心肺持久力による認知症のリスクの差は、50代以降に生じた脳血管疾患の有無とは無関係でした。
 

 
 
 

 
博士らは、①中年期の心肺持久力の高さは認知症のリスクファクターである糖尿病や高血圧のリスクを低下させている こと、②心肺持久力の高さは脳の大きさや脳神経の可塑性、神経栄養素などの要因とも関係していることが示唆されている、などの背景によって、こうした認知 症リスクの低下につながっているのではないかとしています。
 

 
 
 
Annals of Internal Medicine 2013年2月5日号