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【メディカル】慢性的ストレスは脳卒中の高リスク要因!

Posted on 2012.9.11

stressheart慢性的なストレスと病気のリスクに関しては、以前からA型性格と呼ばれる攻撃的でストレスに曝されやすい政治家や企業家で成功してい る人にしばしば見受けられる性格タイプに、心血管疾患リスクが高いことが知られていますが、スペイン・マドリッド大学(マドリッド・コンプルセンテ大学) の研究チームがJournal of Neurology Neurosurgery and Psychiatry 2012年8月27日オンライン版に発表した研究で、慢性ストレスは脳卒中リスクも高めている可能性が明らかになりました。
A性格との関連でも知られるように6ヶ月以上続く慢性ストレスによる身体的、精神的症状が心血管疾患リスクを高めていることは、これまでの研究で確認されていましたが脳卒中に関しては、これまで明示的なデータは確認されていませんでした。
マドリッド大学研究チームは150人の脳卒中患者(平均年齢54歳)と同じエリアに居住する同年齢グループの健康な被験者300人を対象に得られたデータから、ストレスと脳卒中発症リスクの関係を詳しく分析しました。
被 験者のさまざまな健康データと今回の調査で得られた複数の調査から得られた過去のストレス状況に関する情報を解析した結果、脳卒中患者は発症以前の年に健 康な被験者に比べて4倍も慢性的なストレスの原因となるような重大な人生上の出来事(例えば配偶者や家族との死別や離別、失業など)を経験していました。
また慢性的ストレスに曝されやすい上記のA型性格を測定するのに使用されるERCTA 尺度(得点が高いほどA型性格)との関係では、高得点者はそうでない者の2倍も脳卒中リスクが高いことも明らかになりました。
今回の結果から研究チームは、脳卒中リスクは慢性的なストレスに繫がるストレスの多い生活と、A型性格の行動パターンに関係していることが明らかになったとしています。