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【ライフスタイル】実の父親がいない高所得家庭の女の子は思春期に達するのが早い

性と生殖

Posted on 2010.9.23

sishunki米国・カリフォルニア大学バークレー校のJulianna Deardorff准教授らがJournal of AdolescentHealth 9月20日オンライン版に発表した研究で、実の父親と一緒に暮らしていない高所得家庭(年収5万ドル以上)の女の子は思春期に到達するのが、そうではない家庭の女の子に比べて早いことが明らかになりました。
准教授らは、これまでの研究が主に思春期以降に後から初潮年齢を調査したデータに基づいたものが多く、様々な要因の関係を分析できないものが多かったことから、思春期以前の女の子を対象に思春期に達するまで継続的に調査しデータを分析しました。
調査対象は6歳から8歳までの調査開始時点で実の父親が同居していない444人の女の子で、家庭環境、所得以外に毎年病院で体重、身長、乳房の発達、陰毛の発生(タナーの分類の基づく・Tannerstage発達成熟の段階を分類したもの 第二期になったら思春期と判断するためのデータ)が調べられました。
その結果、BMI値の影響を除くと、父親がいない高所得家庭の女の子は乳房の発達が早く、さらにその女の子が黒人の場合は陰毛の発現も早いことが明らかになりました(養父や母親の愛人の同居は影響なし)。
この結果から准教授は、早期に成熟してしまうことは、身体的には将来の乳がんや生殖器官に関連したがん発症リスクの増大につながり、また情緒障害や薬物乱用のリスクとも関連していることが知られていることから、なぜこうしたことが生じているのかさらに詳しい研究が必要だとしています。